今回は古代インド・アーリア人についてまとめています
古代インド・アーリア人でおさえておくポイントは以下の5つです
- インドのエリア外からやってきた
- 身分制度を作った
- バラモン教を作った
- 都市国家抗争により仏教とジャイナ教を生まれた
- 都市国家抗争により作品が生まれた
それでは各項目ごと詳しくみていきましょう
【インド】古代インド・アーリア人のおさえとく5つのポイント【歴史】
インドのエリア外からやってきた
アーリア人による古代インドエリアへの侵入
アーリア人はインドのエリア外からやってきた民族でした
アーリア人の特徴として鉄器の使用していたといわれています
紀元前1500年ころのカイバル峠を超えてパンジャーブへと定着
紀元前1000年ころガンジス川流域に定着し農耕生活を始めました
身分制度を作った
古代インドエリアへとやってきたアーリア人は原住民たちを南のエリアへと追いやってしまいます
そして身分制度をつくりもともとインドで生活をしていた人たちを支配してしまいました
このアーリア人の階層身分制度のことをヴァルナといいます
- バラモン → 司祭者
- クシャトリヤ → 戦士
- ヴァイシャ → 庶民
- シュードラ ← 隷属民
そしてこのヴィルナの枠外で最も差別される不可触民という身分があります
ヴァルナの各身分の比率を図にするとこのようになっています
そしてこの各ヴァルナごとに応じてできる仕事が決められるようになりました
職業と結びついた社会階層になっていきます
これをインド独特の社会制度カースト制度(ジャーティー)といいます
ジャーティはインドの言葉での名称であって英語で言うとジャーティはカーストという意味になります
現在ヴァルナによる身分制度は表向きは存在しないことになっていますが、インド社会においては根強くのこる問題のひとつともいわれています
バラモン教を作った
バラモン教とは?
アーリア人が作り出したバラモン教はヴァルナの最高位であるバラモンが執行する祭式を中心とした宗教のことをバラモン教と言います
バラモン教の経典のことをヴェーダと言いますヴェーダにはたくさんの神様が登場します
ヴェーダのなかでも最古のヴェーダを『リグ=ヴェーダ』といいます
都市国家抗争により仏教とジャイナ教を生まれた
アーリア人が作り出した都市国家
アーリア人が作った国は16個ありこれらはまとめて十六大国と言います
この中でも有力視されていたの国がマガダ国とコーサラ国でした
この2つの国は衝突しり抗争を起こすします
どっちが勝ったのですか?
この二国間の抗争では結果マガダ国が勝利しました
このように16の国々が日夜争っていたことでバラモン教への批判が高まることになります
何でですか?
抗争によって実際に戦うのはクシャトリヤ
抗争に必要な物資運搬はバイシャ
という感じでお祈りしかしていないバラモンに対して不満が高まったわけです
バラモンへの不満からバラモン教にも不信感が募るわけです
都市国家抗争により仏教とジャイナ教を生まれた
結果都市国家の抗争によってバラモン教から脱却するため新しい価値観を成立させるための考えや宗教がこの時代生まれることになります
この時代に生まれたもののなかで代表的なのは以下
- ウパニシャッド
- 仏教
- ジャイナ教
ウパニシャッド(奥義書)
バラモン教への反省と批判からウパニシャッドという哲学書が生まれたといわれています
ウパニシャッドは古代インドの宗教や哲学書のことを言いこのウパニシャッドに基づく哲学のことをウパニシャッド哲学と呼びます
ウパニシャッド哲学で代表的に考えとして輪廻転生があります
輪廻転生は
現世の行為によって来世が決定されながら生死を繰り返すという考え方です
仏教(前5世頃)
創始者ゴータマ=シッダールタ
尊称はブッタ
- カースト制度を否定
- クシャトリヤ・ヴァイシャから広く支持される
仏教をカースト制度を否定し慈悲の心と人間が平等であることを説く宗教です
クシャトリヤをはじめヴァイシャからも広く支持されました
ジャイナ教(前5世紀頃)
創始者ヴァルダマーナ
尊称マハ―ヴィーラ
ジャイナ教の特徴として
- 禁欲・苦行(断食など)
- 極端な不殺生主義
- カースト制度を否定
- ヴァイシャから支持された
ジャイナ教の不殺生は厳しく菜食主義です
つまり野菜中心の食事をしていましたお肉やお魚とかは食べちゃだめってことですね
仏教と同じようにジャイナ教もカースト制度を否定しています
ジャイナ教は主にヴァイシャに支持されていました
なんで仏教と違ってクシャトリヤには支持されなかったんでしょうか?
クシャトリヤは戦士ですよね
クシャトリヤにとって不殺生の教えは都合が悪かったため支持を受けなかったのです
なるほど!
都市国家抗争により作品が生まれた
十六大国の抗争によって生まれたものは考え方や宗教だけではありません
クシャトリヤの活躍を描いた作品がこの時代には生まれました
- 『マハ―バーラタ』
- 『ラーマーヤナ』
の2つの作品が古代インドの時代にできたといわれています
何語で書かれているんですか?
古代インドの言葉であるサンスクリッド語で記述されています
『マハ―バーラタ』
十六大国の抗争の時代の物語がベースにまとめられているお話
『ラーマーヤナ』
ヴィシュヌ神の化身であるコーサラ国の王子ラーマが姫シーターを救出して魔王ラーヴァナをたおすまでの冒険物語
悪い奴からお姫様を助ける冒険物語のベースが『ラーマーヤナ』と言われています