今回はエジプトの異端王と言われるアメンホテプ4世ことイクナートンについての紹介します
彼はエジプトの新王国時代の最も安定した時期に君臨したアメンホテプ3世の子供です
大胆な改革を行ったことで知られていてエジプトの『異端王』とされている
何をした王様なんですか?
信仰する神様を変えちゃったんです
当時はテーベの守護神『アモン』とエジプトの太陽神『ラー』を信仰するのが盛んだったんですが、『アモン=ラー』を中心とする多神教を禁止して新しい太陽神『アトン』のみを信仰するように強制しました
なんでそんなことをしたんでしょうか?
『アモン=ラー』信仰が盛んだったことにより力をもった神官たちが政治に介入しだしたからという説があります
信仰する神様を変えることで何か変化はあったんですか?
変化したことは3つです
- 都の場所が変わった
- 王の名前が変わった
- アマルナ美術が誕生した
都の場所が変わった
都がテーベからテル=エルアマルナへ移りました
『アモン』はもともとテーベの守護神であったわけなので都がテーベのままではアトン神を信仰するのは難しいと考えたので遷都しました
王の名前が変わった
アモンホテプ4世のアモンホテプという意味は『アモン神を信仰する者』という意味なのでアモン神ではなくアトン神を信仰するならばこの名前のままでいるわけにはいかないので改称することになります
そのためクナートンという名前に改称しました
イクナートンはどういう意味なんですか?
『アトン神に愛されるもの』という意味になります
アマルナ美術が誕生した
アマルナ美術の特徴は写実的であるということです
写実的ってどういう意味ですか?
写実的っていうのは現実のものを見たまま、ありのままに再現する芸術のスタイルです
アマルナ美術前の時代というのは宗教的に具現化した作品や理想的に対象物が描かれたりすることが一般的だったんです
信仰改革によって古い伝統に囚われない写実的なアマルナ美術がこの時代に生み出されたといわれています